本瓦葺き屋根を観て
こんにちは、見習いの賢治です。先日、寺社仏閣の多い京都に現調の付き添いに行ったときですが、ひとつのお寺が改修 工事をしていたので見てみると、棟から軒に向かって何十枚もの丸瓦で 滑らかな一本の線を作り、それが何十本も並んで綺麗だと思い 葺き方を調べてみると、丸瓦と平瓦を交互に用いて葺いた屋根の事 、葺き方を本瓦葺きと呼ばれる事が分かりました。一般の家庭で用いられる丸瓦と平瓦を一体化した瓦で葺く桟瓦葺きとは違い、使用する瓦の枚数が多く屋根の重量が重たくなり、耐震性の落ちる一面があります。僕は、建物に重厚感が出て圧倒的な存在感を感じられて好きです。仏様の存在を屋根で表現しているのかなと思いました。 屋根の形、葺き方で建物から伝わるものがあり、もっと屋根について 知りたいと思いました。 小浦瓦店の職人全員が社寺に携わったことがあり、羨ましく思います。その経験、知識を聞き、自分のものにしたいと改めて思いました。
銅製雨樋


こんにちは、今回は銅製雨樋の劣化についてです。屋根修理の調査をご依頼頂きお宅へお伺いすると銅製の雨樋を使っておられるお宅が多々ありますが、築年数が建っているお家の雨樋は写真のように穴が開いていることがあります。このような症状は酸性雨の影響だと言われていますが本当にそれだけでしょうか?
ここからは持論になりますが本当に酸性雨だけの影響であれば点で穴が開くでしょうか?線で穴が開くように思います。でもどのお宅でも点で穴が開いています。これは長い年月の間、降雨時に瓦からポタポタと落ちる滴が影響しているのでは無いでしょうか?水滴でも長い年月をかければ石にでも穴は開けてしまいますよね。では、塩ビ製の雨樋はなぜ同じような穴が開かないのでしょうかというと、穴が開いてしまう前に本体の劣化で取換え時期が来てしまうからだと思っています。いずれにせよ雨樋が破損すれば下屋など直接大量の雨水が掛かるため雨漏りのリスクは上がってしまいます。
小浦瓦店では雨樋工事も請け負っておりますのでお困りごとがありましたら是非ご相談ください。
奈良市 K様邸
雨漏り修理を致しました。現場踏査の時にいわゆる素漏れということを施主様にお伝えし、葺替え工事をお勧めしたのですが予算上、今気になるところだけ直れば良いとのことでしたので、意向に合わせて頂きました。(釉薬シルバー 53判)
堺市 W様邸
建物は2戸1住宅で屋根は完全に繋がっていました。施主様はメンテナンス塗装を行なっていましたが、その塗装もそろそろ時期が来たので葺替えの依頼を頂いたものです。(KMEW コロニアルクアッド)
天理市 M様邸
雨漏り修理の現場です。
カラーベスト棟包み板金



こんにちは、前々回はカラーベスト屋根の問題について投稿いたしましたが、今回はカラーベスト屋根の棟に使われている板金についてお話いたします。
お問い合わせ内容は近隣で工事をされているお宅があり、そこで作業されている方から“屋根が壊れてますよ”と言われたらしく当社にお問い合わせ頂きました。早速屋根に上がってみるとなるほど、隅棟の板金が1本完全に無くなっている状態でした。おそらく2018年にあった台風18号か19号かの影響でしょう。けれど、調査にお伺いしたのはそれより1年以上たった後でした。近隣のお宅が工事をしていなければお客様は未だに気付いていなかったかもしれません。屋根の上のことなので知るよしも無いでしょう。
さて、カラーベストの施工では棟板金を最後に取り付けるのですがその板金取付の施工の仕方や仕様にすこし問題があります。板金下地になる木材を取り付ける際、カラーベストに下穴を開けてから釘止めするとさほど問題は無いのですが、木材の上から釘を打ち付ける為その真下のカラーベスト本体を破損させるケースがあります。そして木材に板金を取り付ける釘も年月がたてば必ず浮いてきます。このような状態を放っておくと強風などで板金が吹き飛ばされる可能性もあるのです。カラーベスト屋根のお家にお住みの方は定期的な点検をお勧めいたします。
入母屋




こんにちは、今回は屋根の形状でよくあるお話なのですが。1枚目の写真は切妻という屋根の形状で、施工性が良くシンプルな形です。施工性がいいため施工不良も少なく、雨漏れもしにくい形状です。
2枚目は寄棟という屋根の形状で、強いて言えば4方に軒先があるため雨風に強く建物の耐久性は良いとされています。
3,4枚目は入母屋形状です、切妻屋根と寄棟屋根の良いところを持ち合わせているのが入母屋です。ただ、入母屋の屋根は施工に高い技術力を要し複雑な形状から、メンテナンスも重要な物になります。
今回のお宅も定期的な点検がなされていないため、隅棟と呼ばれる下部(写真の→の箇所)は雨水が通るようにトンネル状にしてあるのですが土やゴミが堆積し雨水を留めるようになった結果雨漏りが発生しました。 定期点検の重要さが伺えます。皆様もお気をつけ下さい。小浦瓦店では無料点検をしておりますので是非お問い合わせください。
破風板
こんにちは、新人見習いの賢治です。
今回は破風板について調べてみました。破風板という言葉は聞いたことがあり、
ケラバの側面に付けられる板の事だと捉えていて、ハフ板とカタカナだと勝手に思っていました。
調べてみると破風板と漢字で書かれていて、「風を破る」カッコイイ!なんて感じました。
破風は建物の顔とも言われ、
お城、神社、仏閣などは煌びやかな装飾を施したものがあり、
見た目だけでなく、横や下からの雨風を
防ぐ効果があるらしく。
確かに、屋根は上からの風雨に対して強い構造になっているけれど
下や横からの雨風にはどうなんだろう?と思っていました。
しかし、破風があることで屋根裏に
侵入する雨風を防ぐ効果がある!
ということは、破風板の劣化による雨漏りは屋根裏で起きるから気付きにくい場所。
なので屋根は上面だけでなく、側面も大事なんだなと思いました。
奈良市 N様邸
谷板金の取換え工事です
木津川市 O様邸
釉薬瓦から平板瓦への葺替え工事です(栄四郎 プラウドUU40G)
カラーベスト屋根調査



こんにちは、今回はカラーベストの屋根を調査してほしいとの依頼を受けてお伺いいたしました。
建物は築30年以上建っていてその間に屋根のメンテナンスを一切したことが無いというお屋根でした。本来、カラーベストは瓦表面に塗装がしてありその塗膜で強度を保っているといっても過言ではありません。そのため、カラーベストは10年から15年単位で塗装を行うというメンテナンスが必要となるのですが、それを知らずに放置されている方が結構おられます。
建築業者がそのすべを丁寧に説明していれば良いのですがなかなかそれも無いようです。
今回のお客様もそれを知らずに数十年放置していた結果がこのような状態を招きました。このようになってしまっては手の施しようが無く、葺替えをするしか無くなりますので、カラーベストの屋根をお持ちの皆様には定期的な調査やメンテナンスをお勧めいたします。
高槻市 N様邸
釉薬瓦から釉薬瓦への葺替え工事です(釉薬瓦 青禄53判)
雨漏り調査 19/3/1




こんにちは、以前に問い合わせを頂きお伺いした現場なのですが、雨漏れがするので観てほしいとの事でした。
お部屋の中を拝見させて頂き、大体の位置を把握した後(屋根裏点検口が無かったため)屋根の上に上がり検査をしてみました。
前日の天候が雨だった為、散水の前に一度瓦を捲ってみると瓦が雨を通して下地まで濡れている状態でした。瓦にたいした破損が無くともこういった事例は多々見受けられます。部屋内の雨漏りに気付く前から実はすでに天井裏には雨水が滴っているのが現状です。雨漏りは早期に気付くことは難しいですが、やはり屋根の点検は定期的にお勧めいたします。
現調に付き添いました。
先日、雨漏りが原因で天井にシミが出来ているお家に伺いました。
屋根に登ると、なんと!シーリング材で瓦の隙間という隙間を塞いでいたのです。
カッターナイフでシーリング材を切ってみると中から水が出てきます。
そういえば、社長に、けんじ!瓦と瓦の隙間を水が通るんやと教えてもらったのを思い出しました。
雨漏りの原因は瓦の劣化や破損だけではないのだなと思った現場でした。
大和高田市 Y様邸
屋根の修理工事のお問い合わせがありましたが築20年ほどたつとお客様から伺い、そろそろメンテナンス(塗装)をお勧めしたところ外壁も全て塗装をご依頼頂きました。
奈良市 T住宅
古瓦を再利用しながらの日本瓦葺替え工事です(いぶし 53判)


